物流改善・最適な梱包材選定をしたい人のための情報サイト
とことんブログ

包む商品は千差万別!多くの現場で活躍するシュリンク包装とは?

包む商品は千差万別!多くの現場で活躍するシュリンク包装とは?

ボトルや容器の形に沿ってフィルムでぴったり包むものをシュリンク包装といいます。オンラインショッピングで購入した品物が台紙と一緒に包装されているのが代表的な例です。このシュリンク包装、どのような利点があってどんなものに使われているのでしょうか。

シュリンク包装とは?

シュリンクとは英語で「縮む」という意味です。シュリンク包装は文字どおり物品を包んだプラスチックフィルムを熱で縮ませることによって密封する包装を指しています。

シュリンク包装にはさまざまなメリットがありますが、その1つが商品を清潔に保てることです。商品にぴったりと貼り付いて密封されるので、外からゴミが入ることを防ぎ、直接手が触れないので汚れから商品を守ります。

さらに、このような機能がありながらも透明なフィルムなので商品の外観はそのままですから、店頭に陳列する商品にも適しているのです。

もっともよく見かけるのはお弁当や化粧水のボトル、CDや書籍にもよく使われています。日本ではあまり見かけませんが、海外のスーパーでは複数のペットボトルをシュリンク包装で束ねたものが積み上げられている光景もおなじみです。

また、資材としてのみならず、物流最適化の観点からもシュリンク包装には利点があります。箱に入れて梱包するわけではないので、輸送時の作業工数と梱包資材の削減に寄与しながら、輸送効率を上げてくれるのです。

シュリンク包装に使われる素材

こうしたシュリンク包装には特性に応じたさまざまな素材が使われています。自社で採用する場合には素材の違いについても知っておきたいですね。代表的なものは以下のとおりです。

ポリ塩化ビニル(P.V.C)

パイプや建材としてあらゆる分野で活用されているポリ塩化ビニルですが、包装用途としては透明度が高く、低温でも収縮し成型加工ができるという多くの利点を備えています。ただし、一方で自然収縮を起こしやすいこと、空間シール面がそれほど強くないという注意点もあります。

ポリプロピレン(P.P)

非常に軽い素材で、身近なところでは食品用タッパーやDVDケースとしてもおなじみのポリプロピレンですが、包装用フィルムとしては印刷加工がしやすいことが挙げられます。また、耐寒・耐熱・耐湿に優れており、多くの環境で使える素材といえるでしょう。ただし、ポリ塩化ビニルと同様に自然収縮と空間シール面への配慮が必要です。

ポリエチレン(P.E)

スーパーやコンビニの買い物袋や食品用ラップとして日常的に使われているポリエチレンですが、包装用としては上記2つにはない強度を備えていることが特徴といえます。弾力性もあり、衝撃にも強いので重量物への使用に適しています。ただし、収縮に時間がかかることと透明性がやや劣るところは難点といえるでしょう。

一軸と二軸

それぞれの素材の特性とともにおさえておきたいのは一軸・二軸という言葉。これは熱をかけた際に縦・横どちらか一方向に収縮するものと両方向に収縮するものの違いです。たとえば、ペットボトルに巻きつけるラベルや調味料のボトルによく使われるキャップシールには横一軸の素材が使われますが、汎用性の高いL型三方シールという方式では二軸のフィルムを使用してシュリンク包装が行われます。

フィルムによるキャラメル包装

シュリンク包装とは、一般的に前述のような袋状のフィルムで商品を包んで収縮させるものを指します。しかし、フィルムによる包装はこれだけではありません。他のよく使われる方式のひとつにキャラメル包装があります。

普通の包装紙でも行われるラッピング方式で、箱型の商品でよく使われます。折り目が重なるためオーバーラッピングとも呼ばれ、お菓子やCDのような四角い形状の商品ではこのフィルム包装が採用されていることも多く見かけられます。

袋に包んで単純に収縮させるシュリンク包装に比べて優れているのは、ティアテープと呼ばれる開封口がつけられること。お菓子やCDについている赤や白色の開封口を引っ張って開封できる便利さは、誰もが実際に経験したことがあるでしょう。

 

丈夫で破れにくく、でも開けやすい。香りの強い洗剤も衛生第一の食品も包む。環境にも優しく物品のサイズにもフレキシブルに対応できる。シュリンク包装は一見相反する要望に応える便利な包装方法として、さまざまな現場で今日も活躍しています。

梱包の事故対策、コスト削減、機能改善をお考えですか?
トヨコンの包装設計サービスをこちらで紹介しています。ぜひご覧ください。

関連サービスはこちら

ご相談、お問い合わせはお気軽にどうぞ!

お問い合わせはこちら


参考:

関連記事