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同友会で学んだ会社づくりと次世代への想い ― 愛知中小企業家同友会 代表理事 明石耕作インタビュー ―

Written by Admin | Jun 22, 2026 4:04:59 AM

2026年4月トヨコン代表取締役社長 明石耕作が、愛知中小企業家同友会の代表理事に就任しました。
中小企業家同友会は、新しい時代に適応できる企業革新と、経営者自身の自己革新をめざす学びの場です。 明石は2003年7月の入会以来、20年以上にわたり同友会で学び続けています。なぜ代表理事という役割を引き受けたのか。そして、その学びはどのようにトヨコンの会社づくりへ活かされているのか。今回の就任を機に、会社に対する考え方や地域への想い、そしてこれからのトヨコンについて話を聞きました。

💡 この記事のポイント

・愛知中小企業家同友会代表理事就任に込めた想いと責任 
・同友会での学びを活かしたトヨコンの会社づくり 
・地域と共に歩む中小企業の役割と存在意義 

・次世代へ会社をつなぐために大切にしている考え方 

学びを受け取る側から、支える側へ

―― 代表理事就任おめでとうございます。今回、代表理事という役割を引き受けられた背景を教えてください。

私は2003年に入会して以来、20年以上にわたり愛知中小企業家同友会(以下同友会)で学ばせてもらっています。その学びのおかげで、経営者としても会社としても成長することができたと感じています。
 
同友会の代表理事は最大5年の任期を担う役割です。決してステータスではなく、中小企業の代表として、経営者の学びを支えたり、中小企業の声を社会へ届けたりする責任ある立場だと思っています。
 
今回、私にできることで少しでも同友会や地域の役に立てるのであればという想いで、この役割を引き受けることにしました。また、東三河だけでなく三河地域から代表理事が選ばれることは非常に珍しいことでもあります。その意味でも、この役割の重さを感じています。

       ▲2026年4月 愛知中小企業同友会県総会

一社だけではできないことがあるからこそ経営者同士が学び合う場

―― 中小企業家同友会とは、どのような団体なのでしょうか。

中小企業家同友会は全ての都道府県にあり、全国では47,000人、愛知同友会は4,400社の中小企業経営者が所属しており、中小企業経営者が経営を学ぶ場として日々研鑽を積んでいます。さらに、経営について学ぶだけではなく、「良い経営者になろう」「良い会社をつくろう」「良い経営環境をつくろう」という考え方を大切にしています。
まず経営者自身が学び、会社をより良くしていくことが大切です。良い経営者にならなければ、良い会社をつくることはできません。
 
そのため、経営指針の策定や採用・教育など、会社づくりの根幹についても学びながら実践していきます。 一方で、会社経営は一社だけでできることには限界があります。景気の変化や物価上昇、制度改正など、一人の経営者ではどうにもできない課題もあります。 だからこそ経営者同士で学び合い、ときには力を合わせながら、中小企業の声を社会へ届けていくことも大切な役割だと考えています。

地域を支えることも中小企業の役割

――地域との関わりについては、どのように考えていますか。

私は、中小企業は地域と共に歩む存在だと思っています。会社が成り立てばよいというものではなく、地域全体が元気であってこそ会社も成長していくことができます。 同友会でも、「国民や地域と共に歩む中小企業」という考え方を大切にしています。 自分の会社だけを良くするのではなく、地域を支え、地域から必要とされる存在になることも経営者の役割です。
 
東三河や愛知県が今よりももっと魅力ある地域になっていくことが、結果として企業の成長にもつながると考えています。 地域と企業は別々のものではなく、お互いに支え合う関係です。だからこそ、地域の発展に少しでも貢献できる企業でありたいと思っています。

社員が安心して働ける会社であるために

―― 社長は、会社という存在が社会の中でどのような役割を持つべきだと考えていますか。

会社は公的な存在だと考えます。
経営者としてまず大切なのは、会社を存続させることです。会社がなくなれば困る社員や家族、更に地域社会にも損失が発生します。だからこそ、安心して働ける環境を維持し続けることが経営者の責任であり、人が安心して働き、成長し、幸せに暮らしていくための基盤であるべきだと思っています。会社は利益を創出する組織ですが、利益だけのためだけに存在しているのではありません。
 
また、社員は会社で働く一人の従業員である前に、家族があり、地域で暮らす一人の生活者でもあります。PTA活動や地域行事、消防団など、地域を支えているのはそうした人たちです。 だからこそ、社員一人ひとりが仕事だけでなく、人生そのものを充実させられるような会社でありたいと思っています。社員が安心して働き続けられることが、その家族の安心につながり、結果として地域の支えにもなると考えています。

変化の時代に、会社を守り続けるために

―― 中小企業や地域社会に対して、課題や危機感を感じていることはありますか。

人口減少や物価上昇、原材料価格の高騰など、中小企業を取り巻く環境は大きく変化しています。例えば、学生数の減少による採用難や、エネルギー価格の上昇によるコスト増加など、これまで当たり前だったことが当たり前ではなくなりつつあります。 こうした変化は、一つの会社の努力だけで解決できるものではありません。実際に、多くの中小企業が人材確保やコスト上昇への対応に苦労しています。 それでも、社員の生活は続いていきます。安心して働き、将来に希望を持てる環境をつくることは、どんな時代であっても経営者の大切な責任です。 賃上げや働く環境の整備など、求められることは年々増えています。決して簡単なことではありませんが、変化を前向きに受け止めながら会社を成長させ、社員とその家族を守り続けていきたいと思っています。

社員が主体的に動く会社へ

―― 同友会での学びは、トヨコンの経営にどのように活かされていますか。

経営指針発表会やビジョンづくりは、決して当社が最初から考えたことばかりではなく、多くは同友会で学んだことや他社の取り組みを参考にしながら進めてきました。 まずはやってみようと続けてきたことがたくさんあります。
そうした取り組みを続けていく中で、社員のみなさんが少しずつ自分ごととして考えてくれるようになったと感じています。
 
以前は会社から発信することが中心でしたが、今では社員の方から新しい提案が出てくる場面も増えてきました。例えばDX推進やAI活用なども、社員のみなさんの発案から始まることがあります。 そういう姿を見ると、会社が少しずつ変わってきていることを実感します。
 
一方で、他社を見学すると、まだまだ学ぶことがたくさんあります。自社だけを見ていると気づけないこともありますので、これからも外で学びながら、より良い会社づくりにつなげていきたいと思っています。
社員一人ひとりが考え、挑戦し、成長できる会社であることが、これからの企業に求められる姿だと思っています。

次の世代へ、より良い形で会社をつないでいくために

―― これからどのような会社を目指していきたいと考えていますか。

2021年に策定した10年ビジョンも、すでに折り返し地点を迎えています。
最近は、2035年に向けた新しい10年ビジョンを次の世代のメンバーを中心に考えてもらっています。これから先の会社の未来をつくっていくのは、私たちの世代ではなく、次の世代です。
 
もちろん、これまで大切にしてきた考え方や会社の方向性は伝えていきます。しかし、私たちが答えを決めるのではなく、自由な発想で未来を描いてほしいと思っています。だからこそ、次の世代には自分たちなりの視点で、これからのトヨコンを考えてほしいと思っています。 これから入社する社員にとっても、40年、50年と働く可能性のある会社です。次の世代へより良い形で会社をつないでいくことが、今の私たちの役割だと考えています。

まとめ

今回のインタビューを通じて見えてきたのは、代表理事就任という出来事そのものではなく、その背景にある会社づくりの考え方でした。
 
同友会で学んできたことを会社経営に活かし、地域と共に歩みながら、社員が安心して働ける環境をつくる。そして次の世代へ会社をつないでいく。
一つひとつの言葉からは、会社を存続させる責任と、地域や社会に対する役割を真摯に考え続ける経営者としての姿勢が伝わってきました。
 
会社づくりも地域づくりも一人ではできません。だからこそ学び続け、その学びを次へつないでいく。そんな想いが込められていました。